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ある時、ある場所、あの人

日頃の出来事、ふとした考えを誰かに伝えるための便箋のようなもの

"シリコンバレー式 自分を変える最強の食事"の話

日常 健康・美容

 以前、件の本を少しだけ読む機会に恵まれたので、少しだけ気になったことを書こうかと思う。と言っても半分程度さらっと流し読みしただけなので、内容に間違いがあったら指摘していただきたい。

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

 

どういう人のための食事なのか

本の筆者はIT企業で働く男性で、仕事ではかなり頭を使うことも多いであろうと感じ取れる。

この本を読んだ人たちは、いったいどのような職業の人が多いのだろう。

事務系、技術系、サービス業、専業主婦、学生、(恐らく無職も)など、長時間PCの前にいる人もいれば、体を動かす時間が長い人もいるだろう。

 

そういった違いがある中で、全く同じ食事を摂ることはあまり推奨できない。

 

また、年齢も恐らく20~50代の人が手に取っていると思うのだが、例えば成長期でこのような食事を摂ることには、やはり少し疑問を持つ。

 

たとえ家に引きこもっている人でさえ、頭の回転が速くなることは喜ばしいことだろう。しかし、この本がたった1人の男性の経験から書かれていることを留意する必要がある。

 

生殖機能など

この本の中で触れられていないことの一つに思い至った。それは生殖能力についてである。

 

生物の一つの目標として、子孫繁栄がある。社会の発達した人類は、場合によってはそうでない人もいるが、人間もその例に漏れないといってもいいだろう。最近ではそちらにスポットが当てられ、「妊活」なんて言葉もあるくらいだ。

 

子孫を残すには良好な精子卵子を生み出すことが必要である。ここでいう「良好」というのは、精子であれば運動能力の高さといった、質の高さを指す。決して「障害を持たない」といった意味ではないことを書き留めておきたい。

 

本には、「食事を工夫することでいかに健康になるか」が書かれている。この「健康」という部分だが、「いかにして自分のパフォ-マンスを上げるか」に重点が置かれている。もちろん仕事をバリバリこなして、キャリアを積んでいきたい人ならいいのだろう。しかし、将来は結婚をして子供を作って円満な家庭を築きたい、という人は少し考えた方がいいのかもしれない。

 

美容について

筆者が男性だからということもあるが、女性が気にしがちな美容の要素は一切含まれていない。というよりも、あまり女性のために書かれていないように感じる。

 

上記の生殖能力の項でも述べたが、「いかにパフォーマンスを上げるか」というところに重点を置いていることもあり、きれいな体を作ることは触れていない。

 

女性向けの記事を見ると、髪のため、肌のため、バストのためなど、様々な食事(食材)について記述されている。そういったものがこの本には見受けられない。

 

長期的な影響について

 私が最も気にしているのはこちらの長期的な影響である。成長期の食事が20代の自分に影響を及ぼすか。きっと少なからず影響はあるだろう。

その先はどうか。20代で摂った食事が、中年期の心臓の健康状態に影響を及ぼすという研究結果が出ている。

 

筆者がどのようなタイミングでこの食事法に行き着いたのかは不明だが、短期的な影響と長期的な影響がきっとあるはずだ。

 

筆者は現在もポッドキャストを配信しているところから、健康に過ごしていることは想像に難くないが、こうした食事が身体の構成にどのような影響を及ぼしているかは大変興味を引くところだ。

 

個人差について

 多くの論文を引用しているが、その論文のデータにどの程度の分散があるのだろうか。つまり、「70%の割合で〇〇という結果が得られました」であれば、残りの30%にはこの本からの引用は間違っていることになる。

 

全ての論文を確認することはできないが、個人的には生化学的な論文については信用性があるものと思っている。なぜばらそれは化学反応であって、初期条件が揃えばほぼ同じ結果が得られる。

 

しかし、人体を対象にした研究であれば、その誤差は個人差によって大きくなるのではないか。つまり、「この本の内容は個人差があること」を理解する必要がある。

 

前述の通り、1人の経験によるデータであることを留意して、実施する上では自分に本当にあっているのかを吟味する必要がある。

 

結言

私個人としては、食事に対するアプローチとして生化学的な方法で考えていくことに新鮮さを感じた。幾つかの内容については実際に行ってみたいとも思っている。

 

しかしながら、自分がどのような点を重視していくのかを確認してから実施する必要があるだろう。訳者あとがきにも次にように書かれている。

 

『自らの気分や体調の、良い変化や悪い変化を観察していくことで、自分にとっての「最強の食事」を見つけて欲しい。』

 

結局のところこの本が伝えたいことは、ダイエットの方法ではなく、ダイエットの考え方の一つなのだ。様々なダイエット方法を試して、その都度自分の状態を見つつ、体調が悪くなったり悪影響が現れれば中止する。それを繰り返す。

 

そう考えると、この食事法を実施している間、自分の体調や身体データ、血液検査などを行うことが、この本を最も遵守していると言える。

 

もしこのブログを見ている人で”最強の食事”を試している人がいれば、本当に自分の目的に沿っているのか、悪影響は本当に出ていないのか、体脂肪程度でいいので観察しながら実施してもらいたい。

 

余談だが、この記事を書くきっかけになったのは次の記事だった。記事内の注意点の項目については私は深く賛同する。

macrobiotic-daisuki.jp